ストライクウィッチーズ2 第11話「私であるために」第12話「天空より永遠に」

終わった…。あれだけ待ちわびていたストウィ二期が終わってしまった…！
明日にはけいおん！！も完全終了、俺はおわた＼(＾O＾)／

と言う訳で最終決戦を描いた11話、12話でした。
まず先に感想を書くにあたって言っておくべき事は一つ。
この最終決戦に突っ込み所は満載です。
急にシリアス展開、とか魔法力切れたんじゃないのかよ、とかネウロイ関係の謎はとか。まぁ、大きな点で言えばこの3点かな。
そこはまぁ、良いんです。
もともと尺がワンクールしかない訳ですし、その割にフミカネさんのお陰、または所為(？ｗ)で世界観やウィッチ達の人物像など広がりまくりでどう考えてもワンクールで全てを描くのは無理な話で(^^；
確かにネウロイの謎とかも気になるけど、だからと言って二期が最初からシリアス全開でネウロイの謎に迫るのも何か違う気がするし、中途半端に入れられてもそれはそれで不完全燃焼になるだろうしね。

二期を見て、一期よりも燃え展開が多くなった気がするのは股監督が受けた影響でしょうしね。
まぁ、間に劇場グレンやエヴァ破もあったし、ガイナのスタッフとしてそれらに参加して思う所もあったんでしょう。
良いか悪いかは別として、いわゆるお約束ガイナ展開に影響を受けていた感じはありましたが、それを加えた上でも501のキャッキャッウフフ展開は流石の股監督ですよ。彼に狂いはないな！(笑

では、一期で芳佳の成長、彼女と言う人物を描いた上で二期では何を描くのか。
前述したように、他の部隊やネウロイの謎等同時に描くだけの時間は無い。
そこで股監督が選択したのは芳佳ともっさんの物語の決着でした。
彼女らが出会ったから501、ストライクウィッチーズが出来た訳ではない。けど、偶然だったかもしれませんが芳佳はかけがえのない501のメンバーになった。彼女を導いたのは間違いなく、坂本少佐でした。ストライクウィッチーズと言う部隊の終わりと共に決着を迎える彼女達の｢ウィッチ｣としての物語。
もっさんについてはまた過去の物語もあるのでしょうが、芳佳にとっては501に始まり、501でウィッチとしての物語を終える。それが主人公である所以であり、このアニメの題名が「ストライクウィッチーズ」と言う事なのでしょう。
坂本少佐もまた、長い戦いの果てに、「ストライクウィッチーズ」と言う伝説と称される部隊で最後の戦いを迎えると言うのは英雄たる彼女にとっては相応しいとも思える最後でしょう。

もっさんにとって芳佳は不思議な存在であると同時に憧れる存在だったのではないか？と思えてきます。
それは最終決戦で完全に食い違う二人の想いが表しているのでは…。
戦いしか知らないと言い、戦場でしか生きる術を知らないもっさん、そしてそのもっさんが戦わなくても良いように、彼女を守る為に全てを賭けて戦った芳佳。
…完全に矛盾です(^^；
人間と言う者は、自分に無い物に憧れる部分があります。それについて抱く感情は人それぞれでしょうが、坂本少佐にとって戦いとは「自らが生きる為」の物であり、芳佳にとって戦うと言う事は、一期から全くぶれずに「何かを守る為に」と言う想いの結果です。
芳佳が、力強く迷いのない坂本少佐に憧れていたように、坂本少佐もまた自分に無い物を持つ芳佳だからこそ、あれだけ可愛がり確固たる師弟関係、絆を深めてきたのでしょう。
坂本少佐は自分の限界を知りました。一期で一度戦えなくなっているからこそ、二度目は恐怖やその焦燥を知っている。
二期でミーナさんに弱みを見せたのは、だからでしょう。戦えなくなるぐらいなら、戦場で死を。
ミーナさんには悪いですが、坂本少佐は間違いなくそう言う人間であり、言葉では「501の為に戦えるのだから」と言っていましたが(勿論その気持ちも嘘ではないでしょうが)、その想い以上に戦場で散る事こそ彼女の本懐だったように思えます。

では、芳佳が己の「ウィッチ」としての全てを失ってまで坂本さんを守った事に意味は無かったのか？
それは違います。
坂本さんの想いを覆して、彼女に戦えなくても生きようと思わせる事が出来たのは芳佳だけだったと思います。重ね重ねミーナさんには悪いですが(^^；
坂本さんは芳佳が「何かを守る為」にはウィッチとしての能力が必要だと思っていたのでしょう。それも坂本さんの思い違いです。
二期ED後も魔法力がまだ健在であった頃、一期EDの時と同じように診療所で鳥を治す芳佳。
彼女にとって「何かを守る」手段が一つ減ったのは確かですが、それはあくまで手段が一つ減った事に過ぎない。
「ウィッチ」としては死んでしまった芳佳ですが、これからも変わらずに彼女らしく自分の抱く想いを貫いて生きていく事に変わりはない。
つまり、坂本さんは芳佳の事を完全には理解出来ていませんでした、何故なら前述したように芳佳は坂本さんが持っていない物を持っているから。
まぁ、逆もしかりで、芳佳が坂本さんの「武士」としての生き様を理解する事もないでしょうが。
でも、互いに生き様を理解する事は出来なくても、想いを理解しあう事は出来ます。それは言葉にして交わす場合もあるでしょうし、行動によって理解する事もあるでしょう。
最後にネウエルに烈風斬で止めを刺した後に、二人が落ちていくシーン。
あのシーンでの二人のやり取りがまさにその瞬間ではないでしょうか？
魔法力を失ってなお、願いが叶った、大事な人を守れたと笑う芳佳に

「そうか…」

と返す坂本さん。ここの表情ですね。これが全てを物語っていると言っても過言ではない。
この表情には坂本さんの本当に万感の想いが詰まっている。
戦場で死にきれなかった事。芳佳と同じく自分ももう戦えない事。芳佳から自分の為に魔法力を奪ってしまった事。だからこそ、その命を無駄には出来ない事。
続く台詞がまた熱い！

「ありがとう、宮藤」

何に感謝しているのか。助けてくれた事だけじゃないでしょう。坂本さんは死にきれなかったにも関わらず最後まで「武士」としての生き様を貫いてなお、生き残れた。それはやはり芳佳の想いがあったからこそ。

501、「ストライクウィッチーズ」としての物語はここで終わり。しかし、この世界の物語はまだ続きます。多くのネウロイはまだ残っているし、501の他のメンバーは解散後も各地の戦場で戦う事になるでしょう。
でも、彼女達の物語はこれからもずっと「伝説の魔女達」として未来へと語り継がれていく事になる。それで、今は十分じゃないかな？



うん、そんな事を書いたけど、やはり三期は見たいぞ！ｗ
上でこんだけ書いておいて言うのも何だけど、芳佳が魔法力復活しました！とか言う安直な展開でもおｋ！
他の部隊の話でもおｋ！そこに501メンバーは絡んでくるだろうしヾ(*´∀｀*)ノ
要するに、俺はもっともっとこの501のキャラクター達を見ていたし、この世界を見ていたいんだよ！！！ｗ